昨今では、会社に勤めるだけではなく、自由な働き方が推奨されています。その代表例が起業であり、最近では女性の起業家も増えています。「興味はあるけど、どのように起業していいのかわからない…」という方向けに、その方法を紹介していきます。
この記事の目次
起業するための心得
起業するとなると、知識や人脈などいろいろなものが必要です。ですが、まずは心構えから始めましょう。起業するための心得を紹介していきます。
目的や計画を明確にする
起業する時は、目的を明確にすることが最優先です。目的さえ明確になっていれば、今後勉強する上でブレが少なくなるからです。必要なものと不要なものの区別が容易になり、より自分の理想に近い形で起業することができます。
「なぜ起業したいのか?」よく考えておきましょう。
その上で、これからどのように行動していくか計画を立てましょう。指針ができるので、行動しやすくなるはずです。一つ一つの計画を達成していくことで、自分が前に進んでいるという実感も得られ、焦ることも減るでしょう。
集客のノウハウを培う
目的と計画を明確にした上で、集客のノウハウを身につけていきましょう。起業する方が一番と言っていいほど悩むのが、集客です。結局集客ができなければ商品は売れないので、起業が成功するかどうかの第一歩は集客にかかっているとも言えます。
起業前ですと、見込み客を集めておくことがおすすめです。ブログやSNSで情報を発信してファンを作っておくと、円滑に起業を進めることができます。
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女性が始めやすいプチ起業の種類
「そもそも何を提供する会社にするかまだ決めていない」という方もいらっしゃるかと思います。社会には商品やサービスが溢れていますが、その中でも比較的女性に向いているとされるものを紹介していきます。
アパレルや美容系のお店を経営する
女性ですと、アパレルや美容系のお店をやりたいという方も多いのではないでしょうか。フランチャイズですと、開店準備やその後の運営についてサポートしてくれる所が多いです。自分の実店舗を持つので、起業したという実感もあり、やりがいがある形と言えるでしょう。
一方、実店舗を持つということは毎月固定費がかかるということでもあります。起業時にも負担になりますし、売り上げにかかわらず固定費を払わなければいけないので、資金面の負担は大きいです。
接客が好きな方やお店を持つことが夢だった方にはおすすめです。楽しい起業の形だと思います。
コンサルタント系のビジネス
こちらはビジネスコンサルタントや心理カウンセラー、占い師などが挙げられます。自分のスキルやノウハウが、ビジネスに直結する起業の形と言えるでしょう。場所代や備品をそれほど必要としないので、元手をかけずに起業できます。
ただ、その分ライバルも多く、特に心理カウンセラーは女性に人気です。同業者との差別化は必須となります。何かスキルを持っている方向きのビジネスです。
得意なことを活かして教室を開く
この形が一番イメージしやすいかもしれません。例としては、料理教室やセミナー、学習塾などが挙げられます。資格を取って教室を開く場合と、もともとやってきたことを生かして起業する場合があります。
民間資格を取得して起業する場合は、料金体系やカリキュラムが決まっていることが多いです。「起業したいけど何をしたらいいかわからない…」という方は始めやすいでしょう。ただ、慣れてくると自由度が少ないと感じる方もいるかもしれません。
このタイプでは、地域の方が集まってコミュニティ化することが多いです。人と話すのが好きという方には特に向いているでしょう。
成功例の多い女性起業家の特徴
起業するだけなら誰でもできますが、成功するにはどうしたら良いのでしょうか。
もし成功している方に共通点があるなら、ぜひ身につけておきたいところです。現在成功している女性起業家から、その特徴を探ってみました。
読書量が多く勉強熱心
まず、第一条件として、勉強熱心であることが挙げられます。社会情勢はどんどん移り変わっていきます。その変化についていくためには、常に自分も変化していくことが必要です。読書は自分の視野を広げることができます。
成功している起業家の方は、一つの意見に固執することなく、新たな学びからチャンスを狙うハングリー精神の持ち主が多いのです。
数字に強い
女性の方の中では、「数字を見るだけで頭が痛くなる……」という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、成功している起業家の方は数字に強い方が多いです。
ただ、これは簿記を自分でできるということではありません。ざっくりとしたキャッシュフローが常にわかっているということです。
現金の流れが大体でもわかっていると、経営が不安定になってきた時に対策を立てることができ、立て直すことができます。
信頼を勝ち取るファッション
ビジネスにおいて、第一印象はとても重要です。まして、起業家となると会社の信頼がまだない分、少しでも多く信頼を勝ち取っていかなくてはなりません。
相手に「この人には任せられる」という印象を与えるために、起業家の方はその場に適していて、かつ自分に似合うファッションを身につけています。
自信を持てる勝負ジャケットを持つ
そこでおすすめしたいのが、勝負ジャケットを持つことです。デートの勝負服と同様、「ここぞ!」という時に着用する質の良いジャケットがあると、自分の自信にもつながります。
ジャケットは上半身の印象を決めてくれるので、他が普段通りだったとしても簡単に印象をグレードアップしてくれます。
自分に似合う勝負ジャケット、探してみてはいかがでしょうか。
失敗しやすい女性起業家の特徴
次に、失敗しやすい女性起業家の特徴もお伝えしていきます。もし自分が当てはまると思ったら、起業する前に対策を考えておくようにしましょう。
資金計画や知識習得などの事前準備が甘い
事前準備は不可欠です。起業してから資金が足りないことがわかっても、もう手遅れということが少なくありません。できる限り細かく資金計画を立てておくことで、計画とずれた部分も対策が立てられます。
また、知識についても必要だとわかっているものだけでも習得しておきましょう。「知らなかった」というだけで損をしたり、最悪の場合、罪に問われることもあります。起業後も学ぶことは沢山ありますが、前もって準備しておくことで余裕を持った対応ができます。
決断力や会話力が足りない
起業すると、当たり前ですが自分が社長です。自分の動きも周囲の人の動きも、最終的にはあなたが決めます。その際、判断力が足りないと、全ての動きが遅れることになります。一時の遅れが後々大きな問題につながることもよくある話です。
まずは日々の暮らしの中から、短時間で決断できる練習すると良いでしょう。
また、起業すると自分で仕事を取ってくることになります。取引先や銀行との関係を保つ会話力は、仕事の量に直結します。また、社員やお客様とのコミュニケーションが経営状況に大きく影響を与える場合も多いです。
体調管理や時間の管理ができていない
これは社会人の基本とも言えますが、起業するとなおさら重要になってきます。もし体調を崩せばその日の営業はできなくなってしまいますし、その日の売上がゼロになることもあります。
時間管理も同様です。時間管理ができないと、仕事の質が落ちて取引先の信頼を失うことになります。仕事を取りすぎて締め切りに間に合わないという話もよく聞きます。特に最初の頃は仕事が来ただけで引き受けたくなってしまうと思いますが、自分のスケジュールをよく考えて仕事を受けるか決めましょう。
起業を考える女性が20代からすべきこと
今すぐではなくとも、将来的に起業したいという方のために、準備しておくと良いことを紹介していきます。
旅での刺激や経験を通して視野を広げる
比較的若い時期に視野を広げておくと、後々良い、ということはよく言われます。旅に出ることで今まで自分が出会ったことのない人や習慣、考え方に出会えるからです。新しい環境でもがくことで、得られる学びは大きいです。
海外まで出かけるのも良いでしょう。海外に出るハードルが下がってきている今は、留学も行きやすくなっています。自由な時間を使って、旅に出て視野を広げてみてはいかがですか。
必要な起業資金を計算し貯金や調達をする
いつでも起業できるよう、資金を用意しておくと後々スムーズに起業できます。まだあまり貯金はできない時期から、計算だけでもしておくことをおすすめします。
起業時に必要となる資金は、だいたい600万〜800万円ほどです。もちろんビジネスの形によって金額は変わります。この中からいくら事前に用意しておくかを考えましょう。
起業時の資金調達先としては、日本政策金融公庫や行政機関の制度による融資になります。それぞれ制度によって、前もって自分で用意する金額が変わってきます。次の項目で起業支援の具体的な制度を紹介します。資金の何割を用意すればいいか、ぜひ確認してみてください。
助成金や融資を行う起業支援を活用しよう
起業支援がいろいろな団体で行われています。貸付だけではなく、給付してくれる制度もあります。起業したいという方は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。
ちふれの女性起業家支援制度
ちふれホールディングスによる支援制度です。化粧品の会社なので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
この制度では、設立後の株式の35%を譲渡する代わりに、会社設立後資本金100万円を給付していただくことができます。事業全てを対象なので、起業した全ての方が対象となります。
また、1件あたり最高900万円で貸付けてもらうこともできます。貸付利率は年1.0%、期間は10年以内です。無担保、無保証で借りられるので、資金を集める際の候補に入れておいても良いかもしれません。
女性起業チャレンジ制度
一般社団法人日本起業アイディア実現プロジェクトによるもので、20歳以上の女性起業家が対象です。プレゼンテーションなどの選考後、最大5名に「グランプリ」として支援金各200万円を無償で支給していただけます。
女性、若者/シニア起業家支援資金
こちらは、日本政策金融公庫による支援です。対象は、女性、35歳未満の方、55歳以上の方です。この中で新たに事業を始める方、または事業開始後7年以内の方が支援対象となります。
融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)なので、余裕を持った経営ができます。返済期限は、設備資金は20年以内、運転資金は7年以内です。
沖縄の起業支援は充実している?
観光の印象が強い沖縄ですが、起業支援がとても充実しています。情報通信事業などを対象に、固定資産税課税免除をしたり、市民を雇用した企業に対して1人につき10万円を給付する制度もあります。
他にも、起業資金の融資制度として、沖縄市小口資金融資制度、沖縄県融資制度、国金融制度の3つがあります。沖縄で心機一転を図る、というのも良いかもしれません。
起業について学ぶには
ここまでいろいろな対策を紹介してきましたが、「実際に自分の考えていることについて話したい」「もっと詳しく知りたい」という方もいらっしゃると思います。
その時にどうすればいいのか、最後にお伝えしたいと思います。
書籍を読む
まず、オーソドックスな方法として読書が挙げられます。ネットの情報がメインという方も多いかもしれませんが、実際の名だたる起業家の心構えを知るには本の方がよりまとめて詳細を知ることができて良いです。
また本の方が、情報の信頼性が高いです。ビジネスの基礎知識などもわかりやすく書いてあります。電子書籍という手段もありますし、ネット派という方もたまには書籍を読んでみてはいかがでしょう。
中身のあるセミナーに参加する
セミナーに参加するメリットは2点あります。
1つ目は、セミナー講師から直接学ぶことができるという点です。本よりも直接話を聞いた方がわかりやすい場合も多いでしょう。その場で質問もでき、自分の起業に活かしやすいと思います。
2つ目は、同じ起業を目指す仲間と出会えるという点です。起業する仲間を作っておくと、情報交換もできて心強いですね。ただし、セミナーには色々な人がいらっしゃるので注意は必要です。
東京都の起業相談窓口が充実している
東京には、起業したい方、起業してすぐの方が相談できる支援施設がいくつかあります。それぞれの施設を簡単に紹介していきます。
・TOKYO創業ステーション
起業を考えている方が、自由に立ち寄れるフリースペースやキッズスペースを提供しています。
いろいろな立場に応じた相談に対応できるコンシェルジュやプランコンサルタントが常駐していますので、時間があるときに覗いてみてはいかがでしょう。
1階部分は東京都が、2階部分は公益財団法人東京都中小企業振興公社が運営しています。
・東京開業ワンストップセンター
法人設立や事業開始時に必要な定款認証、登記、税務、年金・社会保険、入国管理等の各種手続をまとめて対応してもらえます。行政手続に詳しい相談員が、すべての相談に、無料で対応してくれます。
また、中小企業診断士による経営相談・創業支援も受け付けているので、起業後も相談することができます。
さらに、多言語による通訳や翻訳サービスも提供しているので、海外でビジネスをやる場合も力になってもらえます。
・東京圏雇用労働相談センター
専門家によって、労働トラブルを未然防止するためのサポートが受けられます。具体的には、労働関係法令や労務管理の実務に精通する弁護士や社会保険労務士などが常駐しています。
実態に即した労務管理についてのアドバイスや、就業規則・雇用契約書の見直し・作成のサポート等を無料で受けることができます。
・創業支援センター事業(日本政策金融公庫)
日本政策金融公庫による支援です。起業前後の経営状態が悪く、資金調達が困難という方などに対し、年間で26,000社に幅広く融資しています。
セミナーや勉強会への講師派遣(無料)も実施しています。行き詰まっているという方は、一度参加してみてはいかがでしょう。
・東京ビジネスサポートプラザ(日本政策金融公庫新宿支店)
こちらも日本政策金融公庫による支援です。働きながら起業を目指す方には、平日相談に行けないという方もいらっしゃると思います。そんな方に対し、おすすめなのがこちらの施設です。
平日だけでなく土日にも窓口をあけ、相談を受けてもらえます。対海外のビジネスに関しても相談に乗ってもらえるなど幅広く相談できます。
・東京都企業立地相談センター
こちらは、東京都で起業の立地を考えている方におすすめです。都や都内区市町村の支援制度を紹介してもらえます。
また、区市町村・不動産事業者と連携して、事業用地、空きオフィス、空き工場、空き店舗情報の紹介もしてもらえます。
以上のように、東京都は幅広く起業相談施設があります。悩んだ時は、ぜひ訪れてみてください。
まとめ
起業はハードルが高いと思っていらっしゃる方も多いかと思いますが、制度も充実しており、やりたいことがある方には決して夢物語ではありません。
自分のやりたいことが何か考え、どんな働き方が適しているのか。じっくり考えてみてはいかがでしょうか。
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