こんにちは、Re.muse(@remuseordersuit)です。

ビジネスマンとしてスーツをきちんと着こなせているかどうかは、スーツ自体のデザインはもちろんですが、靴とスーツの統一感も重要なポイントです。ビジネスシーンに合った正しい靴の選び方や、お洒落に見せるコーデ術を紹介します。

スーツに合わせる靴の基本

ビジネスシューズといえば革靴が基本ですが、革靴には様々な種類があります。どのようなデザインがあるのか、まずはそこから見ていきましょう。

革靴には2種類ある

靴紐を留めている部分を『羽根』といいますが、この羽根によって革靴は大きく2種類にわけられます。

1つは『内羽根式』で、羽根が靴の甲より内側に潜り込むような構造の革靴のことをいいます。履き口が広がらないため、脱ぎ履きのしにくさはありますが、上品な印象を演出します。一般的にフォーマルな場面で使われるのがこの内羽根式です。

もう1つは『外羽根式』と呼ばれ、甲の外側に羽根が乗っている革靴を指します。脱ぎ履きがしやすく、お洒落感があるので、カジュアルな場面で着用されることが多いタイプです。

押さえておきたい定番のデザイン

一口にビジネスと言っても、うちとけた雰囲気で行われる仕事もあれば、会議などの厳格なシーンもあります。ビジネスシーンに合わせて靴の種類も選ばなければなりません。

まずは、フォーマル・カジュアルどちらでも対応しやすい定番のビジネスシューズをご紹介します。

最も多く利用されるスタンダードなシューズが『ストレートチップ』と呼ばれるタイプです。トゥ(つま先)の部分に、横に1本線が入っていることが特徴です。冠婚葬祭のフォーマルな場面や食事会などのカジュアルな場面、どちらでもよく利用されます。

他に使いやすいデザインとしては、プレーントゥがあります。トゥの部分に切替もつなぎ目もない非常にシンプルなデザインです。こちらもよくビジネスの場で見られます。

このように、落ち着いたスマートなデザインが、あらゆる場面で対応しやすいシューズといえるでしょう。

自由に遊べるカジュアルなデザイン

フォーマルな場ではあまり使われませんが、カジュアルな場面で使われることの多いビジネスシューズを紹介します。

代表的なのが、ウイングチップです。つま先部分にWの縫い目があり、これが翼のように見えることからそう呼ばれます。お洒落なスーツと組み合わせると見栄えもよくなり、スタイリッシュさを演出してくれるシューズです。

甲革に馬の鞍をつけたようなデザインの『サドルシューズ』や靴全体を1枚の革で覆ったようなデザインの『ホールカット』も、カジュアルな場面ではよく選ばれる靴といえるでしょう。

ストラップで留める『モンクストラップシューズ』もカジュアル寄りですが、フォーマルな場面でも見かけることがあります。

カッコよく使い分ける靴の色の特徴

靴のデザインはもちろん、色合いについても、ビジネスフォームのカッコよさを決める大切なポイントです。靴の色によって相手に与える印象はかなり異なります。靴の色の特徴について見ていきましょう。

黒はスマートな印象に

黒は冠婚葬祭のフォーマルな場でも、カジュアルな場でも映える非常にスマートで使い勝手の良い色です。誠実な印象を与える色といえるでしょう。

黒いビジネスシューズは、どんな色のスーツに合わせても違和感がありません。迷ったら黒を選ぶことをおすすめします。黒いシューズであれば礼節面で場にそぐわないということはないはずです。

アレンジの幅が広がる茶色系

茶色系の色は、ダーク系からライト系まで、様々なバリエーションがあります。フォーマルな場であればダーク系を、カジュアルなシーンではライトブラウンでお洒落さを演出しましょう。

茶色のビジネスシューズは、紺色やグレーのスーツによく合います。ブラウンのスーツと組み合わせても、落ち着いた大人の雰囲気を彩ることができるでしょう。

茶色はカジュアルに着こなせる

カジュアルなコーデに茶色は欠かせません。スーツだけでなく、白パンやレザー系のファッションに組み合わせても似合います。同僚との食事や、軽いミーティングには、ライトブラウンのシューズがおすすめです。

ブラウンは元々優しい色合いであるため、淡い色になるほど相手をリラックスさせる効果があります。自分をお洒落に見せる効果も抜群です。

フォーマルさを色合いで使い分けよう

茶色は基本的に何にでも合う色ですが、使ってはいけない場面もあります。それは弔事をはじめとした厳粛な場面です。

ライトブラウンのシューズは普段のビジネスの場であれば問題ありませんが、日本の礼装は、基本的に黒かグレーになります。茶色の場合、それを失礼と感じる人がいる可能性があります。

ただし黒に近いようなダークブラウンであれば、フォーマルな場でも使われることもあります。基本的に、フォーマルな場では落ち着いた暗めの色を選ぶことを意識しましょう。

メンズ靴のサイズの選び方

ビジネスシューズを選ぶとき、どのようにして選んでいますか?ビジネスシューズは、スニーカーと同じ選び方をすると失敗する可能性が高くなるので注意しましょう。ビジネスシューズのサイズの選び方について解説します。

スニーカーと革靴ではサイズが違う

スニーカーと革靴では、違うサイズを選ぶ必要があります。革靴を選ぶ時のサイズは、スニーカーより約1.0cm小さいものが目安です。

靴には『捨て寸』というものがあります。これは、歩行の時には足が前後に動くため、つま先の先に空間がないと窮屈に感じてしまうからです。これがないと足を痛めることもあります。

スニーカーの『捨て寸』は、革靴よりも少なく計算されているのです。そのため同じサイズの靴なら、革靴の方が若干大きくなります。

フィッティング時は普段使いの靴下で

靴を試着して確かめる場合は、その靴を履くシーンと同じ靴下を履くことをおすすめします。休日に靴を買いに行くときに、家用の靴下を履いてフィッティングを行う人がいますが、それはNGです。

ビジネス用と家用の靴下では厚さが違うことがあります。厚さの異なる靴下を履いたままフィッティングすると、実際にビジネス用の靴下でその靴を履いた時に、履き心地が変わってしまいます。

靴の大きさを測る時は、靴下とセットで考えることが基本です。

サイズ選びは夕方から夜がおすすめ

靴のサイズを選ぶ時間は、夕方から夜にかけてがおすすめです。人の足は、朝と夕方以降では大きさが若干違う場合があります。

人が2本足で立っている時、血流は足の方にいきやすく、時間が経つにつれて徐々に足がむくんでいくのです。

そのため、午前中に購入した靴は、午後になるにつれてきつくなっていきます。「靴が思っていたより小さくて履けなかった」というのは足のむくみが原因の場合があるので、基本的に遅い時間に買うようにしましょう。

覚えておきたい靴の履きこなしポイント

靴をきちんと履くことは、自分をお洒落に見せ、靴を長持ちさせる上でも大切です。靴を履きこなすために、次のポイントを押さえておきましょう。

靴紐は脱ぎ履きする時にキチンと調整する

靴を脱ぎ履きするときに紐を締めたままにする人がいますが、靴を傷める原因になるのでNGです。履く度にきちんと紐を調整すれば、足にしっかりとフィットして歩き心地もよくなります。

また、靴紐は定期的に縛り直さないと、歩いている最中にほどけて転ぶ可能性があります。調整のされていない靴紐は、見た目の縛り方が汚くなっていることもあり、だらしない人に思われてしまうかもしれません。

ベルトや鞄と色合いを統一するとお洒落に

靴の色を考える時、ついスーツとの色合いだけを考えがちですが、ベルトや鞄との色合いも統一した方がお洒落感が増します。例えばスーツとシューズが黒で落ち着いた雰囲気を出しているのに、鞄とベルトが明るいブラウンだったら浮いてしまうでしょう。

暗めの色の靴なら、ベルトと鞄も暗めの色にあわせるというように、統一感を出すようなコーディネートをするのがお洒落のポイントです。

スーツと相性がいい靴のコーディネート術

次にスーツの色ごとに、相性が良い靴のカラーリングについて見ていきましょう。

ネイビースーツには黒かダークブラウン

ネイビーのスーツには、黒かダークブラウンが似合います。一般的にはダークブランを選んでおけば間違いないでしょう。

ネイビーのスーツはビジネスにおいて基本色になります。そのため、フォーマルな装いになるように黒かダークブラウンが相性が良いのです。また、ネイビー自体がそれほど明るい色ではないため、靴に明るい色を用いると浮いてしまう可能性があります。

靴のデザインについても、落ち着いた印象を与えてくれるストレートチップ、またはプレーントゥがよく似合います。基本的には色調を押さえ、シンプルな方向性にまとめましょう。

グレースーツには黒か茶色系

グレーのスーツはビジネスマンに人気があります。落ち着いた感じにも、お洒落な感じにもアレンジできるからです。しかし、靴の色を間違えてしまうと途端にちぐはぐな着こなしになってしまうので、コーディネートが難しいスーツでもあります。

グレーのスーツにおすすめのシューズの色は、黒か茶色です。黒は全体的に引き締まった印象を与えてくれます。ストレートチップの黒のシューズを履けばスタイリッシュさを演出できるでしょう。

茶色やベージュも、グレーとは相性の良い色で、お洒落でカジュアルな感じに仕上げることができます。日本でもグレーとブラウンは人気の組み合わせの1つといえるでしょう。最近はライトブラウンの靴を合わせて、よりライトな感じに仕上げるのがトレンドです。

ただし、スーツと靴の色合いが明るすぎると派手な感じになってしまいますし、フォーマルな場では浮いてしまいます。グレーのスーツは、シーン合わせて色の濃さを考えるセンスが求められるということは覚えておいてください。

ブラックスーツには黒系が定番

黒いスーツには、やはり黒が定番です。無難で落ち着いた感じに仕上がります。ビジネスにおいては、このコーディネートが定番といえるでしょう。

暗めのブラウンを合わせても、スタイリッシュな雰囲気を演出してくれます。少しお洒落がしたいと思うのなら、靴の色ではなくデザインを変えてみるという選択肢もありです。

黒のウイングチップなどを選べば、落ち着いた中にも華やかさを演出することができるでしょう。

コーデで困ったら、基本の黒でOK

「スーツも靴も、色やデザインがいっぱいありすぎて、どれを選んだら良いかわからない」という人には、黒を基調としたコーディネートがおすすめです。

落ち着いて引き締まった印象を与えられますし、誰が見ても不快感を与えることがないことがメリットです。どんなビジネスシーンでも、黒のスーツと靴であれば失礼に当たることはないでしょう。

特に社会人になりたての頃は、スーツ選びを失敗しやすい傾向があります。少しビジネスの経験を積んだりファッション誌などで勉強をしたりして、ある程度の理解が得られたら、他の色に挑戦してみるというのも良いかもしれません。

足元をお洒落にきめる靴下の合わせ方

靴のデザインを決める上では、忘れてはいけないのが靴下です。足下をお洒落に彩るためにも、靴下についてのノウハウをばっちり理解しておきましょう。

白の靴下はNG

ついつい選びがちな白い靴下は、スーツスタイルではNGです。白い靴下を履くだけで、一気に野暮ったいおじさん感が出てしまいます。

スーツの歴史をたどると、元々は男性の制服でした。そしてその際、黒・紺に靴下が統一されていた流れを汲んで、ビジネスシーンでは暗い色を履くのがマナーです。

また、ビジュアル的な理由もあります。靴下というのはあくまでスーツや靴の引き立て役にすぎません。白い靴下は、スーツや靴に対して明らかに目立ってしまうのです。白やベージュなどの明るい色の靴下は避けましょう。

スーツ別の合わせ方

靴下の色を、靴とスーツのどちらに合わせるのか?と疑問に思う人もいるでしょう。

一般的には、靴下はスーツの方に合わせるのが正解です。全身を上から見ていった時に、スーツと揃えることで肩から足元まで統一感が出せるので、全体として収まりがよくなります。

スーツに柄があってもなくても、靴下は無地か、ほとんど無地に見える同系統のラインが入っている程度に抑えましょう。柄ものは目立ち過ぎるため、ビジネススーツとの組み合わせはおすすめしません。

利用シーン別、靴の組み合わせ

ビジネスといっても様々なシーンがあるわけですから、シチュエーションや環境ごとに、スーツと靴を組み合わせてその場にふさわしい格好で臨むことが要求されます。よくあるシーンと、それにふさわしい靴の具体例をいくつか提示しますので、参考にしてください。

ビジネスなら職種や季節に応じてアレンジ

ビジネスにおいては、季節や職種にあわせてのコーディネートをしていきましょう。

例えば、夏場であればスーツは見た目が涼しくなるようにライトグレーなどがおすすめです。それに合わせて、靴もライトブラウン、そして通気性のある外羽根のデザインにしてみると夏にピッタリのコーディネートになります。

冬の場合は、黒やダークグレーなどの色を基調にコーディネートしていくと良いでしょう。

また、職種に合わせることも重要です。外回りが多いなら軽量で靴底が厚く滑りにくいシューズを選びましょう。ラバーソウルなど、足に負担がかからないよう配慮が必要です。接客業であれば、靴がお客様に見られても良いように、ウイングチップなどお洒落なものから選ぶのもおすすめです。

就職活動なら内羽根式ストレートチップが基本

就職活動は、やはりフォーマルな雰囲気が求められるので、内羽根式で、ストレートチップを基本に考えた方が良いでしょう。

お洒落よりもまずは、失礼に当たらないことを優先するようにします。カジュアルな格好は常識をわきまえてないと捉えられることがあるからです。

結婚式はフォーマルに

結婚式に招待された場合、フォーマルな衣装が望ましいでしょう。お祝いの席であることを考えると、ある程度は明るく、お洒落なデザインにしても良いかもしれません。

ただし、結婚式の主役はあくまで新郎新婦であるため、あまり目立ち過ぎないこともポイントです。

まとめ

スーツと靴は、ビジネスマンにとって大切なアイテムです。それぞれバラバラに考えるのではなく、組み合わせを意識して統一感を出しましょう。その際、どういった場で着ることになるのか、その場にふさわしいコーディネートかどうかを考える必要があります。

靴下やベルト、鞄といった小物にもこだわりを持って選びましょう。ビジネスマンとしての第一印象は、まずは服装と靴の仕立てから始まるといっても過言ではありません。